「炭鉱」は鉱山の一種で、石炭を採掘する鉱業です。
日本は資源に乏しいといわれていますが、自給が可能だったエネルギーが石炭でした。
北海道・九州に主な炭田が分布しており、沢山の炭鉱が栄えました。閉山後には施設の多くが解体されてしまいましたが、現在も遺構が残されているところもあります。
石炭は化石エネルギーの一つで、大昔の植物がもとになっています。
地質年代に「石炭紀」(現在からおよそ3億6000万年~3億年前)という区分がありますが、この時代の植物から石炭が大量に生成されたことが名前の由来となっています。大森林が形成された時代ということです。
日本で産出する石炭はそんなに古くなく、主に新生代古第三紀(およそ6600万年~2300万年前)のものです。恐竜が絶滅した後の時代ですね。
また、石炭にはいくつか分類の仕方がありますが、ここでは用途別の分類の仕方である「一般炭」と「原料炭」の説明をしたいと思います。
一般炭(いっぱんたん)とは… 火力発電やボイラーの燃料として使われる石炭です。つまり、燃やすための石炭です。かつては家庭でも使われていました。
原料炭(げんりょうたん)とは… 鋼鉄を造る際に使われるコークスの原料となる石炭のことです。コークスは石炭を蒸し焼きにして作られます。燃やされるわけではないのです。